【お知らせ】「〈少年・愛〉とマヨネーズ 倉本朝世から魚喃キリコを経てリチャード・ブローティガンへ」『週刊俳句 Haiku Weekly第397号』
- 2014/11/30
- 09:36

『週刊俳句 Haiku Weekly第397号』にて「〈少年・愛〉とマヨネーズ 倉本朝世から魚喃キリコを経てリチャード・ブローティガンへ 」という文章を載せていただきました。『週刊俳句』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました!お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。ほんとうはここに森田芳光『家族ゲーム』の松田優作が家庭の食卓で乱射するマヨネーズもつけたかったんですが、それはあえて今回の文章の〈外...
【感想】遡上する記憶ゆめのぱふぱふ 田中流転
- 2014/11/30
- 00:01

遡上する記憶ゆめのぱふぱふ 田中流転【ぱふぱふとは、なんだったのか。結局わたしたちはぱふぱふに到達できたのか】ぱふぱふとは、なんだったのか、という問題があって、たとえば、『ドラゴンボール』ではこんなふうに説明されている。それから『ドラゴンクエスト』では、こうである。わたしが〈ぱふぱふ〉に関して興味深くおもっているのは、『ドラゴンクエスト』が引いてきた〈性の主題〉である(これはアメリカに『ドラゴン...
【感想】ええいああ問題再考と、きゃりーぱみゅぱみゅの王国(上坂すみれ含む)
- 2014/11/29
- 12:00

ええいああ 君から「もらい泣き」ほろり・ほろり ふたりぼっちええいああ 僕にも「もらい泣き」やさしい・の・は 誰です 一青窈「もらい泣き」【一青窈と母音の帝国】ゆっくり考えてみたいテーマですが、一青窈さんのこの「ええいああ」は、もしかすると以前、感想文を書いた、いおうええあえいああいと舌の無い口に背中を押されて帰路は 田中ましろ解答欄ずっとおんなじ文字並び不安だアイアイオエエエエエエ 工...
【感想】NHKが終わる私たちも終わる 山口亜都子
- 2014/11/28
- 20:58

NHKが終わる私たちも終わる 山口亜都子【風が吹くとき】丸山進さんによってていねいな紹介がなされているが(「紙飛行機に乗る時間」 山口亜都子・句集」)、わたしは以前、山口さんのうえの句をひとめみたとき、めちゃくちゃびびったのであった。ああそうか、こんな絶滅=ディストピアの描き方があったんだとおもった。ちなみに短歌においてはわたしは、木下龍也さんがディストピアの主題を短歌化しているとおもっている。...
【感想】ファイルX:緑のひとを捜せ!!-誰も信じるな(ピクトさんも)-
- 2014/11/28
- 12:00

【真実は非常口にある】非常口をみるたびに私が思いだしているなかはられいこさんの次のような句があります。非常口の緑の人と森へゆく なかはられいこここではみっつの〈読み換え〉=位相の変化がそれぞれ関係しあいながらなされていることがポイントです。ひとつは、「非常口」です。「非常口」はあくまで非常用の出口なのですが、ここでは〈非常用〉の出口というよりは、〈非(日)常用〉への入り口になっています。ふたつめ...
【感想】おつぱいに近づく眼鏡外しけり 山田露結
- 2014/11/27
- 12:00

おつぱいに近づく眼鏡外しけり 山田露結【おっぱいと眼鏡をめぐる漸近と交錯】眼鏡っていうのは決して〈視る〉ためのものではないんだ、っていうのがよくわかる句だとおもいます。ここで「眼鏡」を「外し」たのは、おそらく〈内面〉がこれから露開することになるから、だとおもうんです。眼鏡は〈内面〉の抑圧=防衛装置として、一方で、「おつぱい」は〈内面〉をひきずりだす装置として働いています。柄谷行人が、〈風景〉はむ...
【あとがき】加藤治郎『サニー・サイド・アップ』の「あとがき」
- 2014/11/26
- 12:00
「サニー・サイド・アップ」というのは、もともと「目玉焼」のことである。ただ、ぼくには、「ハード・ボイルド(固ゆで卵)」と張り合う気持があった。明るくて、ちょっぴりスリリングなフィーリング。そして何よりおいしくてポップな作品。そんな新たな領域が生まれることを願った。 加藤治郎「あとがき」『サニー・サイド・アップ』...
【あとがき】内田樹『現代思想のパフォーマンス』の「あとがき」
- 2014/11/25
- 12:00
ロラン・バルトとレヴィ=ストロースとラカンが「だいたい同じこと」を言っているというと驚く方がおられるかもしれないが、これは本当である。『アンナ・カレーニナ』の有名な一節を借りて言えば、「愚かしさの様態には限りがないが、賢さはどれも似ている」のである。 内田樹「あとがき」『現代思想のパフォーマンス』...
【お知らせ】「拒絶されたスーパーマリオの内面 福田若之のパスワード」『週刊俳句 Haiku Weekly第396号』
- 2014/11/24
- 15:42

『週刊俳句 Haiku Weekly第396号』にて「拒絶されたスーパーマリオの内面 福田若之のパスワード」という文章を載せていただきました。『週刊俳句』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました!お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。春はすぐそこだけどパスワードが違う 福田若之この福田さんのパスワード句ははじめて眼にしたときから、ずっとかんがえていました。有名な句でいろんなひとがそれぞれの立...