【短歌】新潟の…「短歌研究詠草 永田和宏 選」『短歌研究』2015年3月号
- 2015/02/22
- 19:27

新潟の「潟」という字の割れ目へと滑落してくアルピニストたち 柳本々々 (「短歌研究詠草 永田和宏 選」『短歌研究』2015年3月号) *噴水のむこうのきみに夕焼けをかえさんとしてわれはくさはら 永田和宏...
【感想】人は死ぬだからおでんをつついてる 角田古錐
- 2015/02/21
- 14:14

人は死ぬだからおでんをつついてる 角田古錐【おでんスタディーズ】『東奥文芸叢書川柳14 角田古錐句集 北の変奏曲』からの一句です。「だから」という順接の接続詞によって「死ぬ」ことと「おでん」が結びついています。かんがえてみると、「おでん」ってこんなふうにいろんな事象とふいうちのように結びつく食べ物かもしれないとおもうんです。たとえば、おでんで、こんな句を思い出してみたいとおもいます。コンビニのおでん...
【川柳】これまでの川柳マガジン掲載作「すべてが田中になる」
- 2015/02/20
- 21:25

死んでいくことばのむれの尾をつかむ 柳本々々 (川柳マガジン2014年3月号・必勝柳壇・二宮茂男 選・佳作・課題「多弁」)「なあ乗るよ」ひとが自我問ひ夜の穴 柳本々々 (川柳マガジン2014年3月号・回文川柳)田中まで厭う貴いデマ彼方 柳本々々 (川柳マガジン2014年4月号・回文川柳)パンという音ではじまる家族劇 柳本々々 (川柳マガジン2014年4月号・必勝柳壇・課題「火花」)川歌う桜の落差詠う和...
【川柳】はじめの一歩句会 ・題「まじめ」
- 2015/02/20
- 12:39

正座してブランコに乗る第三話 柳本々々 (はじめの一歩句会・題 「まじめ」・德田ひろ子 選)ひろ子さんから次の選評をいただきました。一話と二話では何かあったのですか?正座は神妙な気分になれますよね、真面目人間っぽく見えるからいいですね。ひろ子さん、ありがとうございました!一話と二話では、おそらく、結跏趺坐や車座の冒険があったのだとおもいます。結跏趺坐って、ときどき意味もなく、やってみたくなります...
【感想】以下同文 眠たい国に住んでいる 藤井高子
- 2015/02/20
- 00:41

以下同文 眠たい国に住んでいる 藤井高子【ベッドの冒険】さいきんずっと堺利彦さんの『川柳解体新書』を持ち歩いて時間があれば読んでいるんですが、この堺さんの本、ひとつの川柳アンソロジーとしても読むことができて、とてもおもしろいし、勉強になるんです。で、そのなかで、堺さんが現在形の「る」止めの句というのをまとめているんですが、小森陽一さんのことばをひきながら堺さんが解説しているんですが、「る」ってい...
【感想】狂うためより丁寧に鍵下ろす 川合大祐
- 2015/02/19
- 21:08
狂うためより丁寧に鍵下ろす 川合大祐【構造への配慮】ときどきすこし考えるんですが、〈エロ〉を表現するためには、ほんとうにきちんと構成しないといけないんじゃないかとおもったりするんです。ただアナーキーにエロを出してもエロにならないんじゃないかと。エロっていうのは、エロくあろうとすることじゃなくて、どういうふうにそこに構造をもちこむかにあるんじゃないかと。だから、エロの本質はじつは、非エロなんじゃな...
【お知らせ】「夢八夜 第三夜 本屋で鮫じゃんか」『アパートメント』
- 2015/02/18
- 21:07
WEBマガジン『アパートメント』にて連載『夢八夜』第三回目の「第三夜 本屋で鮫じゃんか」という掌編を載せていただきました。もしお時間のあるときにお読みいただければ、さいわいです。レビュアーの岡田陽恵さんに次のようなていねいなレビューを書いていただきました。人間はやり直すことができると説く鮫を読む。人間は「あったこと」を忘れても「あったこと」はその脳や身体に無意識に刻まれる、ということを思い出した。話...
あとがきが11人いる!!
- 2015/02/18
- 01:05
言い間違いや思い違いが好きなので、いいまちがわれたり、おもいちがわれたりするのが、すきだ。こないだ、あなた、ほらあなた、ととつぜん、おばあさんから声をかけられて、あなたあそこの、あのあのあたりのお孫さんでしょう!といわれて、わたしはそのときふいに決心してしまい、「あそこの、あのあのあたりの」お孫さんになろうとし、はい、とおもわず、いってしまったが、わたしが、はい、の、は、から、い、に行きかけたとき...
【感想】非常口のみどりの人が消えている 八上桐子
- 2015/02/17
- 01:08

非常口のみどりの人が消えている 八上桐子【ねじまきのなかのみどりのひとびと】八上さん自身がご自身のブログで「なかはられいこさんの句、「非常口の緑の人と森へゆく」へのオマージュ」と話されている。なかはらさんや八上さんの句からわかるのは、みどりのひとが、〈どこか〉へとゆきたがっているということだ。わたしたちをどこかに導く記号なのではない。みどりのひとが意志をもち、じぶんのちからでどこかへ行こうとして...
森のピクトさんとチョコレート瀧村さんとバターくんじろうさんと書くあとがき。
- 2015/02/16
- 20:50

瀧村小奈生さんから「夢八夜 第二夜 みどりのひと」のていねいな評を書いていただきました。柳本々々さんの「夢八夜」。瀧村さん、ありがとうございました!わたし、瀧村さんから、去年はじめて句評を書いていただいたときにすごくうれしくて、魂ごとジャンプしたりしたんですが、瀧村さんがわたしの句にブログ上で返句をしてくださった句があって、いまでもその句を、弱気になってジャンプもできそうもなくなっちゃったときに思い...