【お知らせ】「のようなもの日和」『川柳スープレックス』
- 2015/02/28
- 00:48
『川柳スープレックス』に「川柳小説」という新しいカテゴリーができ、川合大祐さんが小池孝一さんの句から「たとえ1グラムでも。 川合大祐 」を書かれています。川合さんはすでに句からフィクションをたちあげる試みの書物をつくられているのですが、ひとつの句に対して評や感想だけでなく、そこから想像でふくらんだフィクションを書いてみるという行為も、ひとつの〈読み〉の行為なんじゃないかなとおもうことがあります。...
【感想】川柳と映画をめぐって、或いはお化粧をして街へ出よう
- 2015/02/27
- 22:54

小池正博さんが「 飯田良祐のいる二月 」で飯田さんの句評を書かれている。お白粉をつけて教授の鰊蕎麦 飯田良祐この句についての小池さんの「人は白粉をつけ化粧することで日常とは次元の異なる世界にヴァージョン・アップする。それなのに、鰊蕎麦という日常次元にダウンしてしまう。その落差が何となくおかしい。」という記述を読んだときに、ふっと頭に浮かんだ映画=イメージがある。ヴィスコンティの『ベニスに死す』だ。...
【感想】十四字詩(77)、または遙かなるラブ・オン!
- 2015/02/26
- 00:00

黄泉の手前で消えるカーナビ 瀧正治『川柳スープレックス』で飯島章友さんが十四字詩(77)について書かれている。川柳雑誌「風」95号と瀧正治以前、小池正博さんが77の句を句集に載せられていたこともあって(十四字「鳥の素顔」)、77の詩というものに興味はあったのだが以前からよくわからなかったり77の詩に対しておびえていたところがあった。こわかったのである。なんだか。だから、とつぜん十四字詩を唱えるひ...
【お知らせ】「第四夜 こんなゆめをみたこんなゆめをみたえれくとりかるぱぱぱぱれーど」『夢八夜』
- 2015/02/25
- 19:28
WEBマガジン『アパートメント』にて連載『夢八夜』第四回目の「第四夜 こんなゆめをみたこんなゆめをみたえれくとりかるぱぱぱぱれーど」という掌編(というには、おい、あれね、やぎもと、あれ、ながすぎるよ、スクロールさせすぎだよ、ともいわれてはいるのだけれども)を載せていただきました。もしお時間のあるときにお読みいただければ、さいわいです。レビューを担当してくださっている岡田陽恵さんが次のようなていねいなレ...
【川柳】アバウトなパンダ『川柳マガジン』2015年3月号掲載作
- 2015/02/24
- 21:11

アバウトなパンダの生をまっとうす 柳本々々 (川柳画ミュージアム)いきいきと非常口からやってくる 柳本々々 (印象吟・片岡加代 選・佳作)踊り場に俺専用の川がある 柳本々々 (新鋭柳壇・題「足踏み」・赤松ますみ 選・佳作) *月が出るまでは普通のままでいる 赤松ますみ...
【短歌】二十五時…「第455回 公募短歌館 米川千嘉子 選」『角川短歌』2015年3月号
- 2015/02/24
- 20:58

二十五時コンビニ前に現れたモアイ像だがジャージの俺は 柳本々々 (「第455回 公募短歌館 米川千嘉子 選・佳作」『角川短歌』2015年3月号) *セシウムも『こびとづかん』の小人らも黄金(きん)の河原の見えない誰か 米川千嘉子...
【感想】中山奈々「Stand by Me - B. E. King」『週刊俳句』
- 2015/02/24
- 19:07
ちょうど一年前くらいに中山奈々さんの「Stand by Me - B. E. King」を読んだときにめちゃくちゃ感動した。Stand by Me - B. E. Kingそのときひとを待っていたために帝国ホテルのロビーで深く沈みこんで座りながら読んでいたのだが、思わず浮き腰になって、元気にもなって、外をみたら桜もあって、もうもうとすごく散っていて、いろんなことにいちどきにびっくりして、いっそくとびにへろへろになって、待ち合わせ場所にあらわれた...
【感想】百万遍死んでも四足歩行なり 飯田良祐
- 2015/02/23
- 21:27

百万遍死んでも四足歩行なり 飯田良祐【銀河鉄道で、行こう。】川合大祐さんがこの句について川柳スープレックスで〈檻〉の視点から評を書かれている。「百万遍死んでも四足歩行なり 飯田良祐」 さいきん、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読んでいるのだが、川合さんの記事を読み、あれも、檻=銀河鉄道という列車のなかにある意味、閉じこめられる話なのかなと考えたりした。銀河鉄道は宇宙をかけめぐる一方で、どれだけ広大...
【短歌】「肉球を…(毎日新聞・毎日歌壇2015年2月23日・加藤治郎 選)
- 2015/02/23
- 05:22

「肉球を押して」と書いてある個室さるばどおるだり、ときどき響く 柳本々々 (毎日新聞・毎日歌壇2015年2月23日・加藤治郎 選)【だんりょくのある、押す、わけです、押す】たぶん、なんていうか、なんでもそうなんですが、押すか・押さないか、といわれたら、わたしはとりあえず、押すタイプのにんげんだとおもうんです。よくわからないけれど個室につれていかれて、真っ白ななにもない個室に、ボタンがひとつだけ何の説...
【お知らせ】「【ぼんやりを読む】ゾンビ・鴇田智哉・石原ユキオ(または安心毛布をめぐって)」『週刊俳句 第409号』
- 2015/02/22
- 20:32
『週刊俳句 第409号』にて「【ぼんやりを読む】ゾンビ・鴇田智哉・石原ユキオ(または安心毛布をめぐって)」という文章を載せていただきました。『週刊俳句』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました!お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。前からずっと石原ユキオさんのゾンビ小説/ゾンビ俳句のことをよく考えていて、なにかのかたちでいつかきちんと考えることができたらいいなあと思っていました。た...