【お知らせ】書評「鶫と永遠」『角川俳句』2017年7月号
- 2017/06/25
- 14:35

『角川俳句』2017年7月号に田島健一さんの句集『ただならぬぽ』の書評「鶫と永遠」を書かせていただきました。書いている間キアロスタミの『桜桃の味』とアンゲロプロスの『永遠と一日』を思い出していたんですが、たぶんどちらの映画も〈どうしても届かない現実〉としかしそのなかで〈ふいに届いてしまった現実〉を描いているからだと思います。外山一機さんが『ただならぬぽ』は傑作だと時評で書かれていたのですが、わたしも〈...
【あとがき】柳本々々『きょうごめん行けないんだ』のあとがき
- 2017/06/22
- 21:15
わたしは何度も聞いたと思う。安福望さんに。これほんとうに本として成立するんですか。安福さんが、はい、本になります、成立します、心配するな、と言うので、私はそうですか、と言った(最後に荒ぶったのが気になったが)。安福さんは多分正しい。私は安福さんを信じようと思った。もともとこの本は『かばん』の企画で安福さんと対談したときの延長からきている。でも本をつくるつもりはまったくなくて、ただ『かばん』の対談で...
【川柳連作】「暗い人間」『旬』211号、2017年5月号
- 2017/06/02
- 09:44

怒られたらどうしようと思う眠る百日紅咲いて短詩の大失敗お城にもふつうのひとが多くなる『ただならぬぽ』カバー外すと『ただならぬぽ』わたしは暗い人間だったサイドカーの対義語は蛭子能収電話して頼んでおいた蝶の肉あったかくするのに猫を追加するカーニバルかたあしで愛を告げてもいい祭りジャイアント馬場それも霊体がマーライオンを通過する 柳本々々「暗い人間」『旬』211号、2017年5月号「柳本々々々」様宛で郵...
【短歌】漫画家に…(東京新聞・東京歌壇2017年6月2日・東直子 選)
- 2017/06/02
- 09:34

漫画家にナマエミョウジさんがいるきょうはとうもろこしを茹でよう 柳本々々 (東京新聞・東京歌壇2017年6月2日・東直子 選) *結晶を水にとかしてふたたびの旅がはじまる やりなおせるね 東直子...