【詩】「壁と音質」『現代詩手帖』2019年1月号、松下育男・須永紀子 共選
- 2018/12/31
- 21:08

うとうとしていたらメールで写真が送られてきて開けてみると、黒いもやのようなものが写っている。なんかこわい。電話して、なにを撮ったの? ときくと、壁とかシーツ、という。なんかこわかった。「いい壁だね」「さぐってたよ」「なにをさぐってたの?」「音質」なんにも噛み合わなかった。それからしばらく光の写真、ブレた写真、コップの写真、戸の桟を半分だけわざわざ加工で消してある写真が送られてくる。富士山の前に笑っ...
【お知らせ】近刊「いろんな〈わたし〉、この〈わたし〉」『ねむらない樹』2、書肆侃侃房
- 2018/12/24
- 10:13

今度出る短歌ムック「ねむらない樹」に、「いろんな〈わたし〉、この〈わたし〉」を書きました。穂村弘さんと斉藤斎藤さんを取り上げており、〈添い寝するわたし〉ってなんだろうということを考えています。添い寝についてよく考えています。(【近刊情報】 短歌ムック「ねむらない樹」vol.2② ■特集「ニューウェーブ再考」 川野里子、水原紫苑、平岡直子、柳本々々ほか ■座談会「俳句と短歌」 生駒大祐×大塚凱×堂園昌彦×服部真里...
【お知らせ】特集「穂村弘『水中翼船炎上中』」扉絵と書評(『かばん』2018年12月号)
- 2018/12/11
- 22:35

『かばん』2018年12月号。〈特集:穂村弘『水中翼船炎上中』〉の扉絵と、〈今月の一冊〉に穂村弘さんの『水中翼船炎上中』の中の「なんか」について書きました(なんか論)。かばんのこの号は電子書籍化されるそうです。...
【お知らせ】「ローソンが咲いた」『かばん新人特集号』2018年12月号
- 2018/12/11
- 21:59

『かばん新人特集号』7号、2018年12月に、温さんの短歌連作「咽るほど献花」の内部評を書かせていただきました。幽霊のような語り手と、自然物のように自生するコンビニについて書いています。...
【エッセイ】「川柳に出会った私の不思議」喜怒哀楽101号、2018年12月
- 2018/12/11
- 21:38

詠み人応援マガジン『喜怒哀楽』に「川柳に出会った私の不思議」(喜怒哀楽101号、2018年12月)を書きました。高校、大学、と書いてきたので、現在のはじめとも言える竹井紫乙さんに出会ったころのことについて書きました。詠み人応援マガジン喜怒哀楽...
【あとがき】松尾スズキ『業音』のあとがき
- 2018/12/09
- 20:38
何を信頼していいのかわからない時代に、育てたいのは身の内の野蛮人の心だ。この作品を読み返して、自分が野蛮な作家であったのを思い出した。なんて野蛮な人間がたくさん出て、野蛮な結末をむかえるのだろう。正直、びびっている。びびりながら生活している。「でも、心の中には野蛮人はいるんだぜ! その野蛮人はなにをしたっていいと思っているんだぜ! 俺はなににも従わない!」9・11以降、私の中には常にそう叫んでいる何か...
【お知らせ】書評・樋口由紀子『めるくまーる』(『神戸新聞』2018年12月9日)
- 2018/12/05
- 00:57

神戸新聞に樋口由紀子さんの川柳句集『めるくまーる』の書評を書きました。12月9日(日曜日)に掲載されるそうです。樋口さんの第二句集『容顔』と併せて考えてみました。「すべらないすべらないよう家の中/樋口由紀子」...