【詩】「台湾の塵」『現代詩手帖』2019年2月号、松下育男・須永紀子 共選
- 2019/01/29
- 17:41

「引っ越したときに周囲の木や石や川があたらしくかんじられてしまうこととかなかった?」「ひっこすの?」「えっ、うん、ううん、もうすこししたらたぶんそうなる、でもまだ部屋のことかんがえたい、」「そう掛け時計を買ったの、ねえ、ガラスの内側のここ、塵がある、はりついてるの、内側だから、ぜったいとどかなくて、拭いても、ふれられないの、」「揺らせば落ちるよ、」かのじょはたてよこにしずかに、ちがう、「ほらこんな...