【詩78】幼稚園通信
- 2023/10/31
- 00:02
夕方いつも裸で詩をかいているのと 話してくれたひとがいましたえっ 裸でそんなことしたらあかちゃんみたいにすなおになっちゃうんじゃないのと わたしは いいましたそれがいいんじゃないのどうしてあかちゃんのすなおさをすてなくちゃいけないのせっかくうまれるときおみやげにもらったのにと そのひとがいいましたあ ああ とわたしはいいましたおみやげか わすれてたこの世界にいよいよ生まれ出ちゃったことがショックで...
【もともと日記】あなたもね
- 2023/10/31
- 00:00

ときどき、誰かと間違われることがあるが、私はうつむいていることが多いので、そんなときはハッとしてしまう。私が顔をあげた瞬間、相手が、間違えちゃった、とあららハッとし、私も間違われたことにあららハッとし、そして切ないハッが終わり、私はうつむく。秋だからだよね。風が吹いている。 motomoto diary 11/6いつも怒った顔で助けてくれるひとがいるんです。しかたないやつ! と思っているんでしょう...
【詩77】きょうを詩にたい
- 2023/10/30
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詩をかくことを詩ぬっていうふうにいえたらせかいはぜんぜん違うふうにみえてくるんじゃないのかなだから詩にたいとかぜんぜんくちにしていいなんかきょう詩にたいんだよねみたいなだんぜんきょう詩にたいんだよこころもかおも詩んでるなあってきみはおもうまあ ことばでぜんしんがびしょびしょってことなんだけれどねことばでつくったアフロのかつらをかぶって(どうしたんだろうそれ)詩人(しにん)として(しびとでもいいんだ...
【もともと日記】すごいきみをすごいみた
- 2023/10/30
- 00:00

一緒に歩いていたひとに、あの、高畑勲のかぐや姫の天人の音楽って口ずさんだりできますか、ときいたら、わりとちゃんと口ずさんできたので、なんだろうこのひとは、とぶきみさとここちよさとこういとそんけいを感じた。そんけいがあたまひとつぬけたので、わたしはすごいねきみというめをセットしてすごいきみをすごいみた。 motomoto diary 10/31頼むとなんでも歌えるひとがいて、あれ歌えますか、サクラ大戦...
【詩76】じゃーん
- 2023/10/29
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じゃーん きみがふいにいうえっ 今 じゃーん っていったのかな わたしはきいたじゃーんっていったんだよじゃーん……いいことばだねたしかにこのくににはそういうことば あったよねじゃーん ってどこからきたんだろうお侍さんがじゃーんといってたようにはおもえないんだよね未来のほうから間違ってじゃーん だけこのくにのことばにまぎれこんでるわけじゃないよね なんか の布石として未来のある一点にひとが備えるために...
【もともと日記】ていねいな夢
- 2023/10/29
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夢の話をしていたら、昨日私はていねいな夢をみました、手続きがちゃんとしてる夢でしたというので、そうか私は夢でいつも焦ってるんだ、何を夢の中で生き急いでるんだと思う。その晩はコンビニでていねいに買い物をする夢をみる。コンビニなのにことこまかにじっくりと買い物をする夢で、疲れて起きる。 motomoto diary 10/30いつものようにブラックサンダーアイスを買いにコンビニに行くとアイスケースの前に...
【詩75】だいじょうぶだよ
- 2023/10/28
- 00:01
だいじょうぶっていってもらえたらなあという 夕方があるなんとなく しろくまのようにうろうろしていいそうなふんいきを鳥がすこしずつ巣をつくるみたいにやってみるけど くまのようねとしかきみはいわないだいじょうぶだよってどういうことばなんだろうと きいたことがある正気なのかななんのほしょうもほけんもないのにだいじょうぶだよなんてじしんまんまんでみんな いうだいじょうぶだよとくちにするきみにどれくらいの...
【もともと日記】でも可能性は世界を終わらせない
- 2023/10/28
- 00:00

ちょっとネブカジルのことについてお話したいんですが、といわれて、バビロニアの王かなんかですか、ときいたのだが、いやあの根深汁(ねぶかじる)の汁のほうなんですけどといわれ、午前中から汁の話はしたくないなあと私は思った。夜八時に星の下で汁の話をするのはどうでしょうと聞き、それで決まる。 motomoto diary 10/27それから定刻に星の下で汁の話をするんだということについてひとしきり考える。スタ...
【詩74】猫さまⅡ
- 2023/10/27
- 00:02
「もういっかいするんだとしてももういっかいおんなじことをするとおもうねえ そうおもわない?」ってこえがきこえておどろいてふりかえったんだふりかえるときひとってけっこう空間にたいして乱暴だったりするのかなふだんもしかしてぼくたちは空間にたいしてとてもやさしいんだろうかいつでもふりかえることができるようにいつもじぶんがじぶんに遅刻しながら遅刻のいいわけをさがしながらいきてるきがするでも ふりむくときだ...
【もともと日記】こたえることめをひらくこと
- 2023/10/27
- 00:00

キリン柄の服の人と話をしていて、私は話をしながら、サバンナを思い浮かべたりしていた。というよりむしろサバンナが私の方にやってきた。秋だけど私の前にはサバンナが広がってゆく。太鼓の音。振り落とされないようキリンの首にしがみついた瞬間、あの、すみません、と私は揺さぶられる。眼を開く。 motomoto diary 10/24シマウマ柄の服の人と話をしたこともある。私はその人と話をしながらやはりサバンナを...
【詩73】猫さま
- 2023/10/26
- 00:01
なんとなくひととしていごこちのわるいおもいをしながらカフェにいたんだよねにゃあ だけでなんとか手紙をかけないかなってきもちをこめてにゃあ だけでかいてみたんだけど めずらしくてがみがきたとおもったら 鳴き声ばっかりってへんじにかいてあってやっぱりつたわらなかったんだなあってそのときぽふ って肩にやわらかいものがおかれてふりかえったら猫さまだったんだよ猫さまはなんとなくひとが猫よりになるときにあらわ...
【もともと日記】あたたまりはじまろう
- 2023/10/26
- 00:00

イタリアンの店に行ったらメニューに「心温まるスパゲティ」というのがあってとてもきになってしまう。一緒にいたひとはリゾットにするという。「心温まるってどういうことなんだろう? パスタがこころにはいりこんでくるの? それっていいこと? にもかかわらず、こころあたたまれるんならこころあたたまりたい」と相手に話すと、はやくしてね、という。 motomoto diary 10/22「心温まるスパゲティ」がやっ...
【詩72】夕方私は途方に暮れた
- 2023/10/25
- 00:01
ちびまる子ちゃんをとつぜんみたくなったのできょうはいかないことにしたというさいきんちびまる子ちゃんがどうなっているのか きゅうにきになったそんなにながいことがっこうにいってるおんなのこがきょうどういうせいかつをおくっているのかふとみたくなったかかわりたくなっただから いかない外が明るくなるようにそんなふうに理解することができたとかいてあったちびまる子ちゃんはきょう かのじょはきゅうにひとからきょう...
【もともと日記】たっのしくて
- 2023/10/25
- 00:00

カントの『判断力批判』ってどういうことが書いてあったんだっけ、ってきいたら、そりゃあ判断力のことだよね。うん、ってすぐいえない判断力を批判したんでしょ。ああ、うんのかけがえのなさ、についてカントは書いたわけね。そういうこと。さすが星に話しかけたひとだね。大事なことだもんな。星に話す、って。うん。 motomoto diary 10/21パイロットっていいねという話をしたが二人ともパイロットのなにも知...
【詩71】誘う(さそう)
- 2023/10/24
- 00:02
さいごに しりとりしたのいつ?さいきん しりとりってちゃんとしてる?と いわれてしりとりなんてしてないなあとわたしは いったおとなになってしりとりってどういうきかいにするんだろうだれがしりとりをふっかけてくれるんだろうあのりんご ごらり らっぱ ぱらしゅーとの鉄板はいったいどこにいったんださみしい しか もあるよねこまったときの鹿ぱっと鹿なんかこまったとき鹿でてくるねあれなんだろ...
【もともと日記】ふるふる
- 2023/10/24
- 00:00

友人が、いつも行く街のトイレにいつも同じ女のひとがいるの、というので、幽霊じゃないかなというと、でもカーラーを巻いてるの、というので、現実的な幽霊かもしれないねという。幽霊でも寝ぐせとかある場合あるって穂村さんがいってたよ。私は、いう。そう、と友人がいう。確実に秋だ。 motomoto diary 10/17小野小町に、わがみふるふる、って和歌ありましたよね? この、ふるふる、ってなんでしたっけ? ...