【あとがき】攝津幸彦『與野情話』のあとがき
- 2015/10/14
- 00:30
私にとって俳句とは、その形式とその言葉を借りることにより、この美しい病と恥ずかしい夢を手なずけ、平穏無事なる世界の一瞬間を所有せんとする試みであるのかも知れない。
力とは、おそらく現実と私との関係を確めつつ、ひたすらに書きつづけるということのうちにしか発見されないであろう。ここでは、書きつづけるということが往復運動の原理そのものであるのだ。
現実と私との関わりのうちに冷めたる熱情を必要とする。書きつづけるとは、この冷めたる熱情に加担しつづけることでもある。私は私らしいものによって、はじめて私である。
攝津幸彦「あとがき」『與野情話』
力とは、おそらく現実と私との関係を確めつつ、ひたすらに書きつづけるということのうちにしか発見されないであろう。ここでは、書きつづけるということが往復運動の原理そのものであるのだ。
現実と私との関わりのうちに冷めたる熱情を必要とする。書きつづけるとは、この冷めたる熱情に加担しつづけることでもある。私は私らしいものによって、はじめて私である。
攝津幸彦「あとがき」『與野情話』
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