【お知らせ】「【週俳11月の俳句を読む】木だけが生きている-いきること・とがること・まつこと-」『週刊俳句 第452号』
- 2015/12/20
- 11:57
『週刊俳句 第452号』にて「【週俳11月の俳句を読む】木だけが生きている-いきること・とがること・まつこと-」という文章を書かせていただきました。『週刊俳句』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました。
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
今回は千倉由穂さんの俳句連作「器のかたち」を自分なりに読んでみました。
わたしはベケットの『ゴドーを待ちながら』に出てくる一文「木だけが生きている」がとても好きなんですが、この「木だけが生きている」って、それでも自分にとってはよくわからないものとしてあったんですよ。
ゴドーはミニマムな演劇なので、ふたり(+ふたり)と木いっぽんさえあればほとんど成り立つんですが、「木だけが生きている」とはどういうことだったんだろうと。
でも千倉さんの連作を読んでいるときに、「木だけが生きている」ではなく、「生きられる木」の「器のかたち」もあるかもしれない、とそういうきっかけから読み始めたときに、「木だけが生きている」について少しだけわかったようなきがしたんですよ。
木だけが生きられる。
いや、そうかもしれん。(じっと立ち止まる)そんな考えに取り付かれちゃならんと思って私は、長いこと自分に言い聞かせてきたんだ。ウラジーミル、まあ考えてみろ、まだ何もかもやってみたわけじゃない。で……また戦い始めた。 ベケット『ゴドーを待ちながら』
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
今回は千倉由穂さんの俳句連作「器のかたち」を自分なりに読んでみました。
わたしはベケットの『ゴドーを待ちながら』に出てくる一文「木だけが生きている」がとても好きなんですが、この「木だけが生きている」って、それでも自分にとってはよくわからないものとしてあったんですよ。
ゴドーはミニマムな演劇なので、ふたり(+ふたり)と木いっぽんさえあればほとんど成り立つんですが、「木だけが生きている」とはどういうことだったんだろうと。
でも千倉さんの連作を読んでいるときに、「木だけが生きている」ではなく、「生きられる木」の「器のかたち」もあるかもしれない、とそういうきっかけから読み始めたときに、「木だけが生きている」について少しだけわかったようなきがしたんですよ。
木だけが生きられる。
いや、そうかもしれん。(じっと立ち止まる)そんな考えに取り付かれちゃならんと思って私は、長いこと自分に言い聞かせてきたんだ。ウラジーミル、まあ考えてみろ、まだ何もかもやってみたわけじゃない。で……また戦い始めた。 ベケット『ゴドーを待ちながら』
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