【あとがき】筑紫磐井『我が時代-二〇〇四~二〇一三-』のあとがき
- 2016/02/11
- 23:17
攝津幸彦は存命中に『鹿鹿集』という句集をまとめた、自らまとめた最後の句集である。この句集に様々な批評が行われたが、攝津は私に妙な注文を出した。その句集の拾遺句(洩れた句)で批評を書いてくれと言うのだ。依頼を受けて私が書いた評論は、したがってどこにも存在していない句集の批評となったのである。この奇妙な注文の真意を忖度してみると、攝津は「選」を信用していなかったのではないか、却ってその齟齬を楽しんでいた節がある。
筑紫磐井「あとがき」『我が時代-二〇〇四~二〇一三-』
筑紫磐井「あとがき」『我が時代-二〇〇四~二〇一三-』
- 関連記事
スポンサーサイト
- テーマ:詩・ことば
- ジャンル:小説・文学
- カテゴリ:あとがき選集