【川柳連作】「うわーいいね」『触光』46号・2016年2月
- 2016/02/22
- 23:53
SFがみっちり詰まる海苔の缶
ウインクのばちって音がおそろしい
さわやかなひらてうち、朝 うわーいいね
クリスマスなんどかいえるさようなら
ありがとうすこしぬるめに云ってみる
お別れのふりむきざまの洗い熊
門という漢字 違和感ばかりある
ワープ時にふと思い出すバスクリン
柳本々々「うわーいいね」『 触光』46号・2016年2月
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野沢省悟さんから次の句評を頂きました。ありがとうございました!
「ワープ時にふと思い出すバスクリン」。ワープ、瞬間移動のことだが、現実にはありえない。しかしこの句、なかなか現実感がある。バスクリンの妙な頼りなさが、この句の味。作者にある感性は、抒情にあるような気がする。この抒情をいろいろな実験を通して、磨いてみてはどうだろう。「洗い熊」もかわいいし「ひらてうちの朝」もすがすがしい。 野沢省悟
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みっつめの耳をさがしている吹雪 野沢省悟
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