【お知らせ】「フシギな短詩・3月のまとめ」『およそ日刊「俳句新空間」』
- 2016/03/25
- 00:13
【6、関悦史さんとテラベクレル】
語り手はいまや季語をあんのんと使える世界には暮らしていない。季語を使い、季節のなかに身を置こうとすると、〈テラベクレル〉をも抱えこまざるをえない世界。それが語り手が身をおく春である。
【7、中山奈々さんと外傷】
「傷って消すもんじゃないんだよ。生きられるものなんだ」 私は、もっと、床の一部になる。
【8、宮本佳世乃さんと心臓】
ひとりにひとつずつの心臓、ひとりにひとつずつの手、ひとりにひとつずつの足、ひとりにひとつずつの内臓、ひとりにひとつずつの身体、ひとりにひとつずつの身体の《仕組み》。わたしたちの身体は、桜餅のように、驚くほど律儀だ。
【9、佐藤文香さんと恋愛】
恋愛とは〈俳句〉に疎外される〈わたし〉のことだ。
今月の大きなテーマは、〈傷つく身体(からだ)〉だったのかなと振り返ってみて思いました。
俳句のなかには〈傷〉がある、〈傷ついた身体〉がある。でもその傷つき方は、俳句それぞれによって変わってくる。
そしてその傷つき方の差異から、俳句の志向性のちがいのようなものも出てくるんじゃないかと思いました。
わたしたちは傷によってこれからどんな生をつむぐかを方向づけられているんじゃないかと。生のための傷として。
関さん、中山さん、宮本さん、佐藤さんのめいめいの俳句。
四人の方の四つの句を読みながら、ひとは、傷をわすれようとしているんじゃない、ひとは傷を言語化することによって共に生きようとしている、そんなことも思ったんです。
これからの生で傷つくたびに、わたしは、これらの俳句を、大事に思い返そうと思うのです。
来月の頭は、「10、小倉喜郎さんと多忙」です。急がねば。
語り手はいまや季語をあんのんと使える世界には暮らしていない。季語を使い、季節のなかに身を置こうとすると、〈テラベクレル〉をも抱えこまざるをえない世界。それが語り手が身をおく春である。
【7、中山奈々さんと外傷】
「傷って消すもんじゃないんだよ。生きられるものなんだ」 私は、もっと、床の一部になる。
【8、宮本佳世乃さんと心臓】
ひとりにひとつずつの心臓、ひとりにひとつずつの手、ひとりにひとつずつの足、ひとりにひとつずつの内臓、ひとりにひとつずつの身体、ひとりにひとつずつの身体の《仕組み》。わたしたちの身体は、桜餅のように、驚くほど律儀だ。
【9、佐藤文香さんと恋愛】
恋愛とは〈俳句〉に疎外される〈わたし〉のことだ。
今月の大きなテーマは、〈傷つく身体(からだ)〉だったのかなと振り返ってみて思いました。
俳句のなかには〈傷〉がある、〈傷ついた身体〉がある。でもその傷つき方は、俳句それぞれによって変わってくる。
そしてその傷つき方の差異から、俳句の志向性のちがいのようなものも出てくるんじゃないかと思いました。
わたしたちは傷によってこれからどんな生をつむぐかを方向づけられているんじゃないかと。生のための傷として。
関さん、中山さん、宮本さん、佐藤さんのめいめいの俳句。
四人の方の四つの句を読みながら、ひとは、傷をわすれようとしているんじゃない、ひとは傷を言語化することによって共に生きようとしている、そんなことも思ったんです。
これからの生で傷つくたびに、わたしは、これらの俳句を、大事に思い返そうと思うのです。
来月の頭は、「10、小倉喜郎さんと多忙」です。急がねば。
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