【お知らせ】「フシギな短詩・4月のまとめ」『およそ日刊「俳句新空間」』
- 2016/04/26
- 00:17
4月の「フシギな短詩」の全体的なテーマは期せずして《愛》になったのかなと思いました。
《愛》ってじつは俳句にもあらわれていて、でもいろんなかたちをとってあらわれている。しかもそれはそれそのものとしてあらわれるのではなくて、《迂回》するかたちをとってあらわれてくる。そんなことも思いました。
俳句では愛は率直にはあらわれないかもしれません。しかし、その迂回する愛をあえて俳句において率直にあらわしたのが佐藤文香さんの俳句だったのかもしれない。愛をめぐる俳句って、ふしぎだなあとおもいます。
そんなことをかんがえながら最終的には、久保田紺さんの大好きな隙間にたどりつきました。隙間を愛すること。偏愛から遍愛をかんがえること。
愛、ってなんだろう。短詩において。
カルヴィーノが書いた短編集はこんなタイトルでした。『難しい愛』。
【10、小倉喜郎さんと多忙】
だからこんなふうにも思う。語り手は身体を完成させるために「急」いでいるのかもしれないと。それならば私にもわかる。私もきっとこう言うはずだ。「急がねば」。
【11、榮猿丸さんと抱擁】
今度抱擁するときに少しだけ確かめてみてほしい。いま、〈僕ら/二人〉は〈どこ〉で〈いちゃいちゃ〉し〈抱擁〉しているのかを。
【12、長嶋有さんと不倫】
わたしたちはときどき「すごい不倫」の話をきく。わたしたちは「すごい不倫」のわきでなにげなく買い物をしたり、ブランコに乗ったり、河のほとりでたたずんでおしゃべりをしたり、電車のなかでずっと読みかけのままだった文庫本を読み終えたりする。でも「すごい不倫」はいつもそこここにある。
【13、喪字男さんと混入】
お花見のなかで、語り手は「乳房」からいま・ここの感覚をとらえようとしている。そこでは誰それがいるということが問題になるのではなく、どのような乳房があるかが問題に、なる
【14、久保田紺さんと隙間】
語り手は、いま、〈大好き〉を通して〈未知〉にであっている
《愛》ってじつは俳句にもあらわれていて、でもいろんなかたちをとってあらわれている。しかもそれはそれそのものとしてあらわれるのではなくて、《迂回》するかたちをとってあらわれてくる。そんなことも思いました。
俳句では愛は率直にはあらわれないかもしれません。しかし、その迂回する愛をあえて俳句において率直にあらわしたのが佐藤文香さんの俳句だったのかもしれない。愛をめぐる俳句って、ふしぎだなあとおもいます。
そんなことをかんがえながら最終的には、久保田紺さんの大好きな隙間にたどりつきました。隙間を愛すること。偏愛から遍愛をかんがえること。
愛、ってなんだろう。短詩において。
カルヴィーノが書いた短編集はこんなタイトルでした。『難しい愛』。
【10、小倉喜郎さんと多忙】
だからこんなふうにも思う。語り手は身体を完成させるために「急」いでいるのかもしれないと。それならば私にもわかる。私もきっとこう言うはずだ。「急がねば」。
【11、榮猿丸さんと抱擁】
今度抱擁するときに少しだけ確かめてみてほしい。いま、〈僕ら/二人〉は〈どこ〉で〈いちゃいちゃ〉し〈抱擁〉しているのかを。
【12、長嶋有さんと不倫】
わたしたちはときどき「すごい不倫」の話をきく。わたしたちは「すごい不倫」のわきでなにげなく買い物をしたり、ブランコに乗ったり、河のほとりでたたずんでおしゃべりをしたり、電車のなかでずっと読みかけのままだった文庫本を読み終えたりする。でも「すごい不倫」はいつもそこここにある。
【13、喪字男さんと混入】
お花見のなかで、語り手は「乳房」からいま・ここの感覚をとらえようとしている。そこでは誰それがいるということが問題になるのではなく、どのような乳房があるかが問題に、なる
【14、久保田紺さんと隙間】
語り手は、いま、〈大好き〉を通して〈未知〉にであっている
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