【お知らせ】「【短詩時評 18にゃあ】竹井紫乙×柳本々々の猫川柳ワンダーランド-『ことばの国の猫たち』とわたしたち-」『BLOG俳句新空間 第42号』
- 2016/05/06
- 16:16
『 BLOG俳句新空間 第42号』にて「【短詩時評 18にゃあ】竹井紫乙×柳本々々の猫川柳ワンダーランド-『ことばの国の猫たち』とわたしたち-」を載せていただきました。『BLOG俳句新空間』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました!
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
裸の私を見つめる猫の前で、私はもはや裸であるという感覚を持たない一匹の獣《として》恥じているのだろうか?
それとも反対に、裸であるという感覚を保持する一人の人間《として》恥じているのだろうか?
そのとき私は誰なのか?
私は誰を追うのか?
それを誰に問うべきなのか、他者のほかに?
そして、おそらくは、猫自身のほかに?
ジャック・デリダ、鵜飼哲訳『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』
今回は竹井紫乙さんをゲストに招いて猫川柳をめぐってお話してみました。
竹井さんの《言葉が通じなくてよかった》っていう言葉がわたしはすごく印象的だったんです。
ふつうは、言葉が通じたらいいのに、ですよね。でも、よかった、とぎゃくに今ある境界を尊ぶこと。それってなかなかできないことなんじゃないかなって。
別にそれはどんなかたちでも構わなくて、たとえば今目の前にいる相手にきちんと緊張することができるのか、いっしょに歩いているひとに対してきちんと緊張することができるのか、みずしらずのひとに対して緊張できるのか、ずっといっしょに生活しているひとに対してきちんと緊張できるのか、そういう《緊張の訓練》というのでしょうか、緊張をきちんと考えること、そういうのって大事なような気がしたんですね。実は《緊張》も学ぶ必要があるんじゃないかと。ちゃんと猫や犬や動物に対して緊張することから。
その意味でわたしたちは猫になるひつようがあるとおもうんですよ。猫っていつもそれに《はじめてふれるかのように》ふれますよね。そしていつもおどろいている。
他者にたいしてどれだけバラエティーをもって緊張できるのかを猫から学ぶこともできるのかなって。
いつもわたしはどこに行っても緊張しすぎなのでおまえ学ぶ必要ないだろ、ある意味でおまえは《緊張のプロフェッショナル》だろって言われるかも知れないけれど。まあそれはそれとして。
一部分犬の裸に触れている 竹井紫乙
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
裸の私を見つめる猫の前で、私はもはや裸であるという感覚を持たない一匹の獣《として》恥じているのだろうか?
それとも反対に、裸であるという感覚を保持する一人の人間《として》恥じているのだろうか?
そのとき私は誰なのか?
私は誰を追うのか?
それを誰に問うべきなのか、他者のほかに?
そして、おそらくは、猫自身のほかに?
ジャック・デリダ、鵜飼哲訳『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』
今回は竹井紫乙さんをゲストに招いて猫川柳をめぐってお話してみました。
竹井さんの《言葉が通じなくてよかった》っていう言葉がわたしはすごく印象的だったんです。
ふつうは、言葉が通じたらいいのに、ですよね。でも、よかった、とぎゃくに今ある境界を尊ぶこと。それってなかなかできないことなんじゃないかなって。
別にそれはどんなかたちでも構わなくて、たとえば今目の前にいる相手にきちんと緊張することができるのか、いっしょに歩いているひとに対してきちんと緊張することができるのか、みずしらずのひとに対して緊張できるのか、ずっといっしょに生活しているひとに対してきちんと緊張できるのか、そういう《緊張の訓練》というのでしょうか、緊張をきちんと考えること、そういうのって大事なような気がしたんですね。実は《緊張》も学ぶ必要があるんじゃないかと。ちゃんと猫や犬や動物に対して緊張することから。
その意味でわたしたちは猫になるひつようがあるとおもうんですよ。猫っていつもそれに《はじめてふれるかのように》ふれますよね。そしていつもおどろいている。
他者にたいしてどれだけバラエティーをもって緊張できるのかを猫から学ぶこともできるのかなって。
いつもわたしはどこに行っても緊張しすぎなのでおまえ学ぶ必要ないだろ、ある意味でおまえは《緊張のプロフェッショナル》だろって言われるかも知れないけれど。まあそれはそれとして。
一部分犬の裸に触れている 竹井紫乙
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