勇敢なあとがき
- 2016/08/08
- 15:21
昔、ずっと一緒にいたひとからこの三冊をあなたは読みなさい、きっとためになるからってすすめられた本があって、それがヴォネガットの『猫のゆりかご』とマルケスの『族長の秋』とブローティガンの『アメリカの鱒釣り』だったんですよ。
で、それら三冊を読んだときに自分がすごく救われたのは、《文学ってふざけてもいいんだな》ってことだったんです。文学というフィールドでひとは一所懸命にふざけることができる。それはひとつ、生きることの救いになるんじゃないかなって思って。これら三冊を読むとふざけることがユーモアとシリアスをいったりきたりすることなんだっていうのがわかってくる。手を休めては、うん、ふざけることってほんとうになんなんだろう、ひとは言葉を使ってふざけることができるのだろうか、まじめなすっとんきょうになれるだろうか、真剣にふざけることが生きているうちにたった一度でもできるだろうか、と思ったり、する。そういうところに自分にとっての文学があるんじゃないかと思ったんです。
そしてさいきん川合大祐さんの句集『スロー・リバー』を読みながらそんなことをふっと思い出したんです。
「〈フォーマ(無害な非真実)〉を生きるよすべとしなさい。それはあなたを、勇敢で、親切で、健康で、幸福な人間にする。」
で、それら三冊を読んだときに自分がすごく救われたのは、《文学ってふざけてもいいんだな》ってことだったんです。文学というフィールドでひとは一所懸命にふざけることができる。それはひとつ、生きることの救いになるんじゃないかなって思って。これら三冊を読むとふざけることがユーモアとシリアスをいったりきたりすることなんだっていうのがわかってくる。手を休めては、うん、ふざけることってほんとうになんなんだろう、ひとは言葉を使ってふざけることができるのだろうか、まじめなすっとんきょうになれるだろうか、真剣にふざけることが生きているうちにたった一度でもできるだろうか、と思ったり、する。そういうところに自分にとっての文学があるんじゃないかと思ったんです。
そしてさいきん川合大祐さんの句集『スロー・リバー』を読みながらそんなことをふっと思い出したんです。
「〈フォーマ(無害な非真実)〉を生きるよすべとしなさい。それはあなたを、勇敢で、親切で、健康で、幸福な人間にする。」
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