【お知らせ】「あとがきの冒険・8月のまとめ」『週刊俳句』
- 2016/08/28
- 00:25
あとがきって、不思議ですね。
なんなんでしょうか、あとがきって。
いまだに、よく、わからない。
というよりも、わかったと思ったせつな、新しいあとがきがこの世界に生まれてしまう。
あとがきにマニュアルがない以上、どんどん新しいあとがきが生まれてくる。
あとがきって、なんなんでしょうか。
それでも8月のあとがきの冒険をとおして少しずつわかってきました。
それはそのひとがその本でもって引き受けざるをえなかったなにかが出てくるのがあとがきじゃないかと。
その意味で、あとがきは、《顔》なんだと、おもう。
ちなみに斉藤斎藤さんの新装版の『渡辺のわたし』にはあとがきがついているそうです。
わたしはそのとき、あっ、とわかったんです。
あとがきは、いつもわたしよりも、先にあるものだって。
【一、金原まさ子さんの未来のあとがき】
「あとがき」は未来に向けて書く言葉だ。
【二、安福望さんの夢見るあとがき】
「あとがき」という広大なふとんにおいて、ひとは夢をみる。
【三、山田露結さんの象のあとがき】
「私は両手を放し、横に広げた。私は象に乗っているつもりだった。そこで目が覚めた」
【四、斉藤斎藤さんの無いあとがき】
明日「私」は「鈴木」かも知れないし、きのう「私」は「斉藤」だったかもしれない。
【五、関悦史さんのうねるあとがき】
あとがきにも時間にも奥がある。時の繁みをわけいった〈奥〉が。
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