【あとがき】白川静『初期万葉論』のあとがき
- 2016/09/27
- 06:42
万葉前期の歌の本質がなお呪歌的なものであることを、人麻呂の安騎野冬猟歌によって実証することを試みた。安騎野冬猟歌の歌うところは、継体受霊の秘儀的実修とみるべきものであり、その歌もまたその儀礼実修の方法である。「東の野に炎(かぎろひ)の」一連の歌は、天皇霊の現前とその受霊という、荘厳にして絶対的な祭式的時間を歌うもので、叙景ではない。
白川静「あとがき」『初期万葉論』
白川静「あとがき」『初期万葉論』
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