【あとがき】小谷野敦『江藤淳と大江健三郎』のあとがき
- 2016/12/13
- 11:37
憲法九条は、今では「左翼の天皇陛下」になってしまった。徳川時代には、少数を除いて、天皇を崇拝する日本人などいなかった。それが明治政府の政策によって、作られた伝統として、明治末までには浸透し、昭和初年には神がかり的なものにすらなった。憲法九条がたどった運命は、まさに、四、五十年でたやすく天皇崇拝など作り出せるということを証明したようなものである。
小谷野敦「あとがき」『江藤淳と大江健三郎』
小谷野敦「あとがき」『江藤淳と大江健三郎』
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