【お知らせ】「移民の練習-Sinさんの川柳を読むこと-」『川柳杜人』252号・2016年12月
- 2017/01/21
- 12:36
『川柳杜人』252号・2016年12月号に、川柳作家のSinさんの川柳を読むことをめぐる「移民の練習-Sinさんの川柳を読むこと-」を寄稿しました。
以前、Sinさんがドラゴンクエストのモチーフになぞらえた川柳の連作をあげられていたことがあってそのときからなにかそれを中心に書いてみたいなと思っていたんですが、『杜人』の広瀬ちえみさんからSinさんの川柳についてなにか書いてみないかと嬉しいお言葉をいただき、これまでの『おかじょうき』のSinさんの連作や川柳ステーションでの荻原裕幸さんとの対談などを参考にしながら書いてみました。
Sinさんがよく書かれることに、ロボットが人間よりもよい川柳をつくりはじめたらわたしたちがそれでも川柳をつくる意味はなんなのかというテーマがあって、それは将棋や短歌、小説、歌の世界にもすでにあらわれていることです。今回はそのことも含めて考えてみました。
書き終わっていま思うことは、ロボットになくわたしたちにあるものといえば、ヒューマン・エラーかもしれない、ということです。破壊や瓦解のほうにわたしたち人間の創造性のヒントがあるのではないか、つくりながらこわしていくこと、こわれていくこと、そういった創造としてのエラーに人間のクリエイティビティがあるように思う、といった話になっています。
さいきん、ほくろはエラーなのかもしれませんね、とほくろを指さしながら話していたゆうじんがいました。その発話もふくめて、豊かなエラーのようにおもいました。
たいりょくが1あがった 荒々しくヒトリで Sin
洗ったら目もある鼻もあるじゃない 広瀬ちえみ
- 関連記事
-
- 【お知らせ】新聞取材記事「インタビュー・柳本々々さんって? 挑む投稿」東京新聞夕刊2018年2月2日 (2018/02/05)
- 【お知らせ】「ふわふわした現代川柳と、猫と白馬の王子と」『週刊読書人』2019年9月20日 (2019/09/19)
- 【お知らせ】あざみ通信21号 (2018/11/08)
- 【お知らせ】「【短詩時評 第19公演】現代川柳・虚構・アイドル論-第二回現代川柳フリマ 山田消児×小池正博「短歌の虚構・川柳の虚構」レポート-」『BLOG俳句新空間 第43号』 (2016/05/28)
- 【お知らせ】カバー装画(徳田ひろ子句集『青』川柳宮城野社、2016年) (2016/12/14)
スポンサーサイト
- テーマ:詩・ことば
- ジャンル:小説・文学
- カテゴリ:々々のお知らせ