【川柳連作】「暗い人間」『旬』211号、2017年5月号
- 2017/06/02
- 09:44
怒られたらどうしようと思う眠る
百日紅咲いて短詩の大失敗
お城にもふつうのひとが多くなる
『ただならぬぽ』カバー外すと『ただならぬぽ』
わたしは暗い人間だった
サイドカーの対義語は蛭子能収
電話して頼んでおいた蝶の肉
あったかくするのに猫を追加する
カーニバルかたあしで愛を告げてもいい祭り
ジャイアント馬場それも霊体がマーライオンを通過する
柳本々々「暗い人間」『旬』211号、2017年5月号
「柳本々々々」様宛で郵便物が来ることもある。こないだ「々ってまだまだ後ろに待機してるんですよね?」と言われて(錯乱?)と思ったけれど、あとからあとから々が列をなしてやってくるのかなあとその人と会った帰り道に思った。疲れた々やはつらつとした々、暗い々や愛されなかった々、素朴な々が、々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々と並んでいるのだ。
*
題「0(ゼロ)」
目隠しでシャボン玉吹く0(ゼロ)を吹く 柳本々々
風邪ひ引いて0(ゼロ)の不思議を引き受ける 〃
湯船にほほとんど0(ゼロ)が浮いてくる 〃
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