【お知らせ】書評「鶫と永遠」『角川俳句』2017年7月号
- 2017/06/25
- 14:35
『角川俳句』2017年7月号に田島健一さんの句集『ただならぬぽ』の書評「鶫と永遠」を書かせていただきました。
書いている間キアロスタミの『桜桃の味』とアンゲロプロスの『永遠と一日』を思い出していたんですが、たぶんどちらの映画も〈どうしても届かない現実〉としかしそのなかで〈ふいに届いてしまった現実〉を描いているからだと思います。
外山一機さんが『ただならぬぽ』は傑作だと時評で書かれていたのですが、わたしも〈現実〉の位相というものに向き合う俳句というがあるのだということがとてもびっくりしました。
たとえば田島健一句集をひとことで言えば、それは「開けてはいけない手紙」です。でも手紙としてきている以上、開けないわけにはいかないのです。しかしその手紙は開けてはいけない手紙なのです。いったいどうすればいいのか。この句集を読むと、そこから先のことがわかるかもしれません。
「田島健一の俳句は〈私〉が〈生きる現実〉に直接触れてくる。それは、ただならない」
ところで、鶫って、なんて読むんだろう?
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