【短歌連作】「かわいい未来」『かばん』2018年11月号
- 2018/11/08
- 10:39
妖精がいたってぜんぜんかまわない世界がある 素手で電車に
「あ、血がでてる、そこ」 「自己愛」 わたしはね電車がすきだよしゃしん撮るもの
液晶の画面いっぱい青空に墓がふわふわ血が痛くても
「月のいうことは絶対だったんだって」「そう」てくびにちゃんと血は流れ
素手で電車に乗ることができたかわいい未来にいけないんですか
困ったときはありえない声を出すたすけにきてもらうひつようがあるから
猫用のドアを付けたが俺をみてかのじょはなにか伝えたがってる
でないの? おれがでんの? でもおれの家じゃないしなあ、も含めてのふたり
柳本々々「かわいい未来」『かばん』2018年11月号
*
いつも眼をあけたしゅんかん、すぐつぶる。もどろうとおもって。それはやっぱり、なんか、めをあけたしゅんかん、じぶんがやくにたたないかんじがして。それできた場所にかえろうとする。でもかえれないこともわかる。
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