【川柳】ふたのない…(やすみりえのほっと川柳「お題:ふた」NHK総合2014/2/14放送 やすみりえ選)
- 2014/03/30
- 02:21
ふたのないたまて箱ならもっている 柳本々々
(やすみりえのほっと川柳「お題:ふた」NHK総合2014/2/14放送 やすみりえ選)
【自(分で)解(いてみる)-浦島太郎がくれなかった匣-】
たまて箱とは、なんだろう。
浦島太郎だけが特権的に「開封」できるものなのだろうか。
いや、それは、ちがう。
だれもがたまて箱のふたをあけているし、ふたのないたまて箱をもったまま生きていかざるをえないのではないだろうか。
たまて箱の〈本質〉は、〈開ける〉ことでも、なにが入っているか〈期待する〉ことでも、なにが入っていなかったのか〈落胆する〉ことでもなく、あけてしまったたまて箱そのものを〈ひきうける〉こと、ひきうけて、にもかかわらず生きていくことそのことにあるのではないだろうか。
たまてばこをひきうけながら、としをとりつついきていくこと。
「ねえねえ、あのさ、あれ持ってる? あれ、なんだっけ。ええと、あ、そうだ。たまて箱」
「ふたのないたまて箱ならもっている」
(やすみりえのほっと川柳「お題:ふた」NHK総合2014/2/14放送 やすみりえ選)
【自(分で)解(いてみる)-浦島太郎がくれなかった匣-】
たまて箱とは、なんだろう。
浦島太郎だけが特権的に「開封」できるものなのだろうか。
いや、それは、ちがう。
だれもがたまて箱のふたをあけているし、ふたのないたまて箱をもったまま生きていかざるをえないのではないだろうか。
たまて箱の〈本質〉は、〈開ける〉ことでも、なにが入っているか〈期待する〉ことでも、なにが入っていなかったのか〈落胆する〉ことでもなく、あけてしまったたまて箱そのものを〈ひきうける〉こと、ひきうけて、にもかかわらず生きていくことそのことにあるのではないだろうか。
たまてばこをひきうけながら、としをとりつついきていくこと。
「ねえねえ、あのさ、あれ持ってる? あれ、なんだっけ。ええと、あ、そうだ。たまて箱」
「ふたのないたまて箱ならもっている」
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