【お知らせ】「寿命を与えられたチャーリー・ブラウン或いはスナフキン 野口る理句集『しやりり』の一句」『週刊俳句 Haiku Weekly第388号』
- 2014/09/28
- 08:25
『週刊俳句 Haiku Weekly第388号』にて「寿命を与えられたチャーリー・ブラウン或いはスナフキン 野口る理句集『しやりり』の一句」という文章を載せていただきました。『週刊俳句』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました!
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
今回取り上げさせていただいたのは、野口る理さんのチャーリー・ブラウンの俳句と、荻原裕幸さんのムーミンの連作なのですが、私が思ったのは、チャーリー・ブラウンもムーミンも短詩という形態を通ったときに、そこにはシステムのなかにおける〈身体〉の様相が浮かび上がってくるのではないかということです。
システムのなかの身体になるということは、かんたんにいえば、〈死〉を引き受けざるをえなくなるような、線条的(リニア)な堆積される時間をひきうける身体になっていくということです。
アニメやマンガにおけるチャーリー・ブラウンにもムーミンにもおそらく〈死〉はありません。かれらは、永遠に生きるし、死を与えられないは、かれら自体がシステムそのものといっていいとおもいます。
でも、短詩のなかで生きざるをえなくなったチャーリー・ブラウンやムーミンは、ちがいます。
システム〈としての〉身体から、システム〈における〉身体になったのです。
そこを、かんがえてみました。
ことばはアニメやマンガの想像的なイメージの世界と違って、システムのなかの象徴的な意味作用として働いています。
ことばを使った瞬間に、意味を備給してくれるのは、〈みんな〉で共有しているシステムです。
だからことば=短詩のなかの身体もそうしたシステムのなかの身体になってしまうのではないか。
それを、かんがえてみました。
具体的にいえば、ことばで表出されたチャーリー・ブラウンの巻き毛とはなにか、ことばから覗いたムーミン谷の様相とはなんだったのか。
小瑠璃飛ぶ選ばなかつた人生に 野口る理
さあ彗星の家で待つてるチャーリーに『白球礼讃』を買つて帰らう 荻原裕幸
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
今回取り上げさせていただいたのは、野口る理さんのチャーリー・ブラウンの俳句と、荻原裕幸さんのムーミンの連作なのですが、私が思ったのは、チャーリー・ブラウンもムーミンも短詩という形態を通ったときに、そこにはシステムのなかにおける〈身体〉の様相が浮かび上がってくるのではないかということです。
システムのなかの身体になるということは、かんたんにいえば、〈死〉を引き受けざるをえなくなるような、線条的(リニア)な堆積される時間をひきうける身体になっていくということです。
アニメやマンガにおけるチャーリー・ブラウンにもムーミンにもおそらく〈死〉はありません。かれらは、永遠に生きるし、死を与えられないは、かれら自体がシステムそのものといっていいとおもいます。
でも、短詩のなかで生きざるをえなくなったチャーリー・ブラウンやムーミンは、ちがいます。
システム〈としての〉身体から、システム〈における〉身体になったのです。
そこを、かんがえてみました。
ことばはアニメやマンガの想像的なイメージの世界と違って、システムのなかの象徴的な意味作用として働いています。
ことばを使った瞬間に、意味を備給してくれるのは、〈みんな〉で共有しているシステムです。
だからことば=短詩のなかの身体もそうしたシステムのなかの身体になってしまうのではないか。
それを、かんがえてみました。
具体的にいえば、ことばで表出されたチャーリー・ブラウンの巻き毛とはなにか、ことばから覗いたムーミン谷の様相とはなんだったのか。
小瑠璃飛ぶ選ばなかつた人生に 野口る理
さあ彗星の家で待つてるチャーリーに『白球礼讃』を買つて帰らう 荻原裕幸
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