【感想】非常口のみどりの人が消えている 八上桐子
- 2015/02/17
- 01:08
非常口のみどりの人が消えている 八上桐子
【ねじまきのなかのみどりのひとびと】
八上さん自身がご自身のブログで「なかはられいこさんの句、「非常口の緑の人と森へゆく」へのオマージュ」と話されている。
なかはらさんや八上さんの句からわかるのは、みどりのひとが、〈どこか〉へとゆきたがっているということだ。
わたしたちをどこかに導く記号なのではない。
みどりのひとが意志をもち、じぶんのちからでどこかへ行こうとしているということである。
それを川柳はみいだしている。575で。
それ以上は、語らない。それも川柳のちからだ。
だから、川柳は非常口に似たところがある。
みどりのひとにも似たところがある。
それ以上は語らないこと。
しかし、〈どこか〉へと向かうちからはさし示すこと。
だれに? 〈わたし〉に。そしてその語りをふいにきいてしまった〈あなた〉に。
みどりのひとはどこかへゆこうとしている。
だから、なかはらさんのみどりのひとは、森に行ったし、八上さんのみどりのひとはもうここにすらいない。
わたしが初めて大会に応募したときに、はじめて採ってくれたひとが、八上さんだった。
だから、八上さんは、実は、わたしにとってのみどりのひとである。
わたしにもうひとつの世界の入り口を教えてくれたひとだ。
ねじまき句会には、みどりのひとたちがたくさんいる。
わたしに、たくさんの非常口を指し示すひとたちである。
この世界ってまんざらでもないんだよって。
すごくおもしろい入り口も出口もたくさんある世界なんだよ、と。
ねじまき句会から、たくさんのことを教えてもらう。
非常口って、もうひとつの世界への入り口なんだな、って、わたしは、学ぶ。おしえてもらう。ねじをまいてもらう。
いつかピクトさんみたいな完璧な○が書けることを目指して、わたしもわたしのねじを巻く。まなびながら。
完璧な丸が描けたら起こしてね なかはられいこ
【ねじまきのなかのみどりのひとびと】
八上さん自身がご自身のブログで「なかはられいこさんの句、「非常口の緑の人と森へゆく」へのオマージュ」と話されている。
なかはらさんや八上さんの句からわかるのは、みどりのひとが、〈どこか〉へとゆきたがっているということだ。
わたしたちをどこかに導く記号なのではない。
みどりのひとが意志をもち、じぶんのちからでどこかへ行こうとしているということである。
それを川柳はみいだしている。575で。
それ以上は、語らない。それも川柳のちからだ。
だから、川柳は非常口に似たところがある。
みどりのひとにも似たところがある。
それ以上は語らないこと。
しかし、〈どこか〉へと向かうちからはさし示すこと。
だれに? 〈わたし〉に。そしてその語りをふいにきいてしまった〈あなた〉に。
みどりのひとはどこかへゆこうとしている。
だから、なかはらさんのみどりのひとは、森に行ったし、八上さんのみどりのひとはもうここにすらいない。
わたしが初めて大会に応募したときに、はじめて採ってくれたひとが、八上さんだった。
だから、八上さんは、実は、わたしにとってのみどりのひとである。
わたしにもうひとつの世界の入り口を教えてくれたひとだ。
ねじまき句会には、みどりのひとたちがたくさんいる。
わたしに、たくさんの非常口を指し示すひとたちである。
この世界ってまんざらでもないんだよって。
すごくおもしろい入り口も出口もたくさんある世界なんだよ、と。
ねじまき句会から、たくさんのことを教えてもらう。
非常口って、もうひとつの世界への入り口なんだな、って、わたしは、学ぶ。おしえてもらう。ねじをまいてもらう。
いつかピクトさんみたいな完璧な○が書けることを目指して、わたしもわたしのねじを巻く。まなびながら。
完璧な丸が描けたら起こしてね なかはられいこ
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