【川柳】モビー・ディック…(はじめの一歩句会・お題「無」)
- 2015/03/20
- 23:14
モビー・ディックに呑み込まれゆく比丘尼たち 柳本々々
(月波与生、徳田ひろ子 選)
月波さんと徳田さんから次のようなていねいな選評をいただきました。月波さんからは〈無〉の循環の観点を、ひろ子さんからは比丘尼と人魚の視点を指摘いただき、じぶんでもあらためて勉強になりました。ありがとうございました!
視界から溢れるほど巨大なものも「見えない」という意味からは『無』といえ、それに呑み込まれていくものもまた『無』に還っていくのでしょう。映像的な句でありながら見えるものは『無』なのです。
月波与生
白鯨は名画座で何回かみました。若い時と今では感じ方もかわりました。
怨み等は所詮なにも産み出さない、虚しいものなんですね。
その白鯨にのまれる比丘尼たち。
比丘尼って人魚の肉を食べ何百年も生き永らえる尼さんでいいんでしょうか?
誰もが欲する永遠の若さ。欲望も怨みも自然の前では非力で儚く詰まらないものなんでしょうかねぇ。
徳田ひろ子
*
三日月になるまでCを連打する 月波与生
沼の記憶あります靴下替える 徳田ひろ子
(月波与生、徳田ひろ子 選)
月波さんと徳田さんから次のようなていねいな選評をいただきました。月波さんからは〈無〉の循環の観点を、ひろ子さんからは比丘尼と人魚の視点を指摘いただき、じぶんでもあらためて勉強になりました。ありがとうございました!
視界から溢れるほど巨大なものも「見えない」という意味からは『無』といえ、それに呑み込まれていくものもまた『無』に還っていくのでしょう。映像的な句でありながら見えるものは『無』なのです。
月波与生
白鯨は名画座で何回かみました。若い時と今では感じ方もかわりました。
怨み等は所詮なにも産み出さない、虚しいものなんですね。
その白鯨にのまれる比丘尼たち。
比丘尼って人魚の肉を食べ何百年も生き永らえる尼さんでいいんでしょうか?
誰もが欲する永遠の若さ。欲望も怨みも自然の前では非力で儚く詰まらないものなんでしょうかねぇ。
徳田ひろ子
*
三日月になるまでCを連打する 月波与生
沼の記憶あります靴下替える 徳田ひろ子
- 関連記事
スポンサーサイト
- テーマ:詩・ことば
- ジャンル:小説・文学
- カテゴリ:々々の川柳