【感想】想像のつく夜桜を見に来たわ 池田澄子
- 2015/04/17
- 22:31
想像のつく夜桜を見に来たわ 池田澄子
M こないだNHK俳句でも紹介されていた池田澄子さんの一句です。
Y この句、おもしろいですよね。「想像のつく夜桜」
ってじぶんでマエフリしておいて「見に来たわ」なんですよね。
M ええそうなんですよ、そういうひとのことを四文字でなんていうかわかりますか?
Y へべれけ……。
M いやいや。
Y あ、そうか! これってもしかして、〈つんでれ〉なんですか? つんでれ句?
M そうなんですよね。まず〈つん〉とするでしょ。こんな夜桜なんて想像つくから、みたいに。でもそのあとで「見に来たわ」って〈でれ〉るんですよ。
Y あ、そうなのか。この池田さんの俳句に特徴的な「わ」っていう女性ジェンダーを付加するような語法もすこし〈でれ〉ている感じなんでしょうか。
M 〈つんでれ〉って対人的だとおもうんですよ。
Y え、キャラクターではないんですか。
M うーんと、だって、〈つん〉としてるなあ、とか、あ、〈でれ〉ってなったと感じ取ってくれる相手がめのまえにいるからこそ、〈つんでれ〉っていう属性が付与されるわけですよね。だからつねにその属性のにんげん以外に、それをそばにいて感じ取ってくれる人間がいないとだめなんですよ。だからこの「わ」がつくことによって語りかけるような文体になってるところにさらに〈つんでれ〉感が増してるんだとおもう。
Y あ、なるほど。「屠蘇散や夫は他人なので好き」なんかも……
M 「夫は他人なので」が〈つん〉で、「好き」が〈でれ〉ですよね。
Y そうかこれも〈つん・でれ〉なんだ。じゃあ池田さんのこの句はどうですか。
朧月あのーっと連れが立ち止まる 池田澄子
M ええと、これは……〈ぼん・やり〉ですよね。
Y うーんっ。
M こないだNHK俳句でも紹介されていた池田澄子さんの一句です。
Y この句、おもしろいですよね。「想像のつく夜桜」
ってじぶんでマエフリしておいて「見に来たわ」なんですよね。
M ええそうなんですよ、そういうひとのことを四文字でなんていうかわかりますか?
Y へべれけ……。
M いやいや。
Y あ、そうか! これってもしかして、〈つんでれ〉なんですか? つんでれ句?
M そうなんですよね。まず〈つん〉とするでしょ。こんな夜桜なんて想像つくから、みたいに。でもそのあとで「見に来たわ」って〈でれ〉るんですよ。
Y あ、そうなのか。この池田さんの俳句に特徴的な「わ」っていう女性ジェンダーを付加するような語法もすこし〈でれ〉ている感じなんでしょうか。
M 〈つんでれ〉って対人的だとおもうんですよ。
Y え、キャラクターではないんですか。
M うーんと、だって、〈つん〉としてるなあ、とか、あ、〈でれ〉ってなったと感じ取ってくれる相手がめのまえにいるからこそ、〈つんでれ〉っていう属性が付与されるわけですよね。だからつねにその属性のにんげん以外に、それをそばにいて感じ取ってくれる人間がいないとだめなんですよ。だからこの「わ」がつくことによって語りかけるような文体になってるところにさらに〈つんでれ〉感が増してるんだとおもう。
Y あ、なるほど。「屠蘇散や夫は他人なので好き」なんかも……
M 「夫は他人なので」が〈つん〉で、「好き」が〈でれ〉ですよね。
Y そうかこれも〈つん・でれ〉なんだ。じゃあ池田さんのこの句はどうですか。
朧月あのーっと連れが立ち止まる 池田澄子
M ええと、これは……〈ぼん・やり〉ですよね。
Y うーんっ。
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