【お知らせ】「【こわい川柳を読む】なぜ怪談は「おわかりいただけ」ないと駄目なのか-〈そっちじゃないよ、うしろにいるよ。〉という怪談をめぐる定型性-」『-BLOG俳句新空間-第18号』
- 2015/05/30
- 06:04
『-BLOG俳句新空間-第18号』にて「【こわい川柳を読む】なぜ怪談は「おわかりいただけ」ないと駄目なのか-〈そっちじゃないよ、うしろにいるよ。〉という怪談をめぐる定型性-」という文章を載せていただきました。『-BLOG俳句新空間-』編集部にお礼申し上げます。ありがとうございました!
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
今回は先日の川柳フリマで販売された瀬戸夏子さんと平岡直子さんのユニット誌『SH』からゲストの我妻俊樹さんの川柳にしぼって〈怪談〉という視点から、〈怪談〉はどうして〈こわい〉のかということを考えてみました(上のサイン本はかつて神保町で購入した我妻さんのサイン本です)。
我妻さんの怪談小説や怪談短歌、怪談川柳を読んでいておもったのは、怪談というのは実は〈場所性〉がおおきくからんでいるのではないかということです。
たしか柳田国男が妖怪と幽霊をこんなふうに定義分けしていました。
妖怪はどこにでも出没するが、幽霊は〈その場所〉にしかあらわれない、と。
妖怪は場所に拘束されずプレース・フリーな存在なんですが、一方幽霊は〈その場所〉で出るからこそ意味がある拘束された存在であると。
たとえば、お菊さんが日本全国のあちこちに出ても意味がないわけです。お菊さんはその場所でその場所にまつわる怨みや怨念をもっていなければならない。
地縛霊はいても、地縛妖怪は、いない。
そんなことを京極夏彦ともすこし関連づけながらかんがえてみました。
関口巽が『姑獲鳥の夏』でいってましたよね。
ふりかえっちゃいけない、ふりかえったらうぶめがそこにいるのがわかる、でも、ふりかえりたい、と。
かれは、しちゃいけないとわかっていながら、しようとするにんげんです。
でもそれってたぶん〈場所性〉をめぐる葛藤なんです。
ちなみに京極夏彦さんのサインはかならず一筆いろんな文言がはいっているのですが、わたしが持っているものにはこんなふうに入っていました。
この話のつづきは箱の中で(いま、開けたばかりできれいなので) 我妻俊樹
お時間のあるときにお読みくだされば、さいわいです。
今回は先日の川柳フリマで販売された瀬戸夏子さんと平岡直子さんのユニット誌『SH』からゲストの我妻俊樹さんの川柳にしぼって〈怪談〉という視点から、〈怪談〉はどうして〈こわい〉のかということを考えてみました(上のサイン本はかつて神保町で購入した我妻さんのサイン本です)。
我妻さんの怪談小説や怪談短歌、怪談川柳を読んでいておもったのは、怪談というのは実は〈場所性〉がおおきくからんでいるのではないかということです。
たしか柳田国男が妖怪と幽霊をこんなふうに定義分けしていました。
妖怪はどこにでも出没するが、幽霊は〈その場所〉にしかあらわれない、と。
妖怪は場所に拘束されずプレース・フリーな存在なんですが、一方幽霊は〈その場所〉で出るからこそ意味がある拘束された存在であると。
たとえば、お菊さんが日本全国のあちこちに出ても意味がないわけです。お菊さんはその場所でその場所にまつわる怨みや怨念をもっていなければならない。
地縛霊はいても、地縛妖怪は、いない。
そんなことを京極夏彦ともすこし関連づけながらかんがえてみました。
関口巽が『姑獲鳥の夏』でいってましたよね。
ふりかえっちゃいけない、ふりかえったらうぶめがそこにいるのがわかる、でも、ふりかえりたい、と。
かれは、しちゃいけないとわかっていながら、しようとするにんげんです。
でもそれってたぶん〈場所性〉をめぐる葛藤なんです。
ちなみに京極夏彦さんのサインはかならず一筆いろんな文言がはいっているのですが、わたしが持っているものにはこんなふうに入っていました。
この話のつづきは箱の中で(いま、開けたばかりできれいなので) 我妻俊樹
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