【感想】駅ビルやこの世の果のソーダ水 山田露結
- 2015/07/08
- 18:30
駅ビルやこの世の果のソーダ水 山田露結
【ロックとパンクとソーダ水】
今回のソーダ水のようなカラーの山田露結さんと宮本佳世乃さん、ゲストに荻原裕幸さんを迎えた『彼方からの手紙 vol.10』2015年7月7日)。
そのなかのろけつさんの一句です。
ソーダ水とは、なんなのか。
ちょうど澤田さんの句集を読んでいたので、こんな澤田さんの句もあげてみたいとおもいます。
とびおりてしまひたき夜のソーダ水 澤田和弥
この二句からみえてくるソーダ水は、どこかでリミットが解除され、ふりきってしまうことの、ちからです。
ろけつさんのソーダ水は「この世の果」にあり、澤田さんのソーダ水は語り手のとびおりたい衝動をうけとめるもの、もしくはそれ相応のものとしてある。
だとすると、ひとつの、パンク、この世を打ち止めにするパンク/チュエーション(泡、句読点、破裂、ロック)としてもあるようにも、おもうんです。
ソーダ水方程式を濡らしけり 小川軽舟
ソーダ水といえば軽舟さんにこんな句もあるけれど、やぱり数学的割り切りのリミットを解除するものとしてソーダ水がでてくる。「この世の果」や「とびおり」もそうなのですが、リミットを解除したそのさきの、もうひとつさきのその場所が〈濡れる〉かんじをソーダ水は知っている。これは、水ではなく、ソーダ水という、ちからある、泡=句読点をうがつことのできる水、がゆける場所なのです。
そしてこうした、世界に句読点をあらぶりながらうちこむことが、ロックなのではないか。あらぶり、あわぶること。
そしてそのあらぶるあわこそが、ソーダ水なのではないかとも、おもっちまうんです(←あらぶっている)。
ソーダ水女の機嫌そこなつちまふ 川上弘美
【ロックとパンクとソーダ水】
今回のソーダ水のようなカラーの山田露結さんと宮本佳世乃さん、ゲストに荻原裕幸さんを迎えた『彼方からの手紙 vol.10』2015年7月7日)。
そのなかのろけつさんの一句です。
ソーダ水とは、なんなのか。
ちょうど澤田さんの句集を読んでいたので、こんな澤田さんの句もあげてみたいとおもいます。
とびおりてしまひたき夜のソーダ水 澤田和弥
この二句からみえてくるソーダ水は、どこかでリミットが解除され、ふりきってしまうことの、ちからです。
ろけつさんのソーダ水は「この世の果」にあり、澤田さんのソーダ水は語り手のとびおりたい衝動をうけとめるもの、もしくはそれ相応のものとしてある。
だとすると、ひとつの、パンク、この世を打ち止めにするパンク/チュエーション(泡、句読点、破裂、ロック)としてもあるようにも、おもうんです。
ソーダ水方程式を濡らしけり 小川軽舟
ソーダ水といえば軽舟さんにこんな句もあるけれど、やぱり数学的割り切りのリミットを解除するものとしてソーダ水がでてくる。「この世の果」や「とびおり」もそうなのですが、リミットを解除したそのさきの、もうひとつさきのその場所が〈濡れる〉かんじをソーダ水は知っている。これは、水ではなく、ソーダ水という、ちからある、泡=句読点をうがつことのできる水、がゆける場所なのです。
そしてこうした、世界に句読点をあらぶりながらうちこむことが、ロックなのではないか。あらぶり、あわぶること。
そしてそのあらぶるあわこそが、ソーダ水なのではないかとも、おもっちまうんです(←あらぶっている)。
ソーダ水女の機嫌そこなつちまふ 川上弘美
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